2009年 10月 9日 (金)
念珠(お数珠)
念珠は、お数珠とも云い、お釈迦様が世の中に争いごと、病気,貧しさ、苦しい生活などの諸難が多いのは人間の三毒(貪欲・怒り・愚痴)によるものと説かれました。 貪欲とは、むさぼり求める心。怒りとは瞋恚(しんに)とも云い、怒りの心憎しみの心。愚痴とは、心理に対する無知の心、おろかな心をいいます。(根源的な人間のおろかさを示す概念で、普通に愚痴をこぼすとは意味が違い、そういう生易しいことではない)そして、これがもとで、百八の煩悩がうまれ、それによって世を滅亡させてしまうのだと云われたのです。この百八を珠にして、常に身に持ち「佛法僧」の名を唱えて一つずつ珠をつまぐる(数え送る)ことで平和をもたらすと教えられました。 また百八煩悩には、諸説がありますが、その中でも人間の苦しみを例える『四苦八苦』によるものがあります。『四苦八苦』の「苦」を「九」に置き換え「四九八九」として、四x九 八x九で、36、72で合わせて百八となるそうです。私達は煩悩多き衆生(人間)です。この煩悩によって争い事やがみ合いなどが生まれます。少しでもこの煩悩を無くすように精進したいものです。
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