住職のブログ

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2010年 8月 24日 (火)

香の十徳


毎日のお勤めに必ずお線香を使います。お線香は一束数十円から数万円のまで、ピンからキリです。安い線香だから悪く、高い線香だから良いとは言えません。女の方が使われる香水も、わずかであればとても香しいものですが、大量につけると、鼻をついて回りに不快感を与えるのと同じです。着物を着る方が身につける匂い袋は、とてもいい香りを漂わせ、すれ違う人に癒しをあたえてくれます。お線香もそこそこ良いものを、少しだけ使う事でとても心地よく安らぎ落ち着く事が出来ます。線香に十徳(北宋の黄庭竪 作)があります。一、感格鬼神(感性は研ぎ済まされ・鬼神でも香りに感じ入る)二、清浄心身(身も心も清浄に)三、能除汚穢(よく穢れを除き)四、能覚睡眠(よく眠りを覚ます)五、静中成友(静けさの中に友となる)六、塵裏偸閑(多忙の中にひとときの閑を)七、多而不厭(多くても邪魔にならない)八、寡而為足(少なくても十分に足りる)九、久蔵不朽(長期保存しても朽ちず)十、常用無障(常用しても支障はない)と、線香は、身を清め、穢れをを取り除き、魔を避け、心身に安らぎをあたえてくれるとても素晴らしいものです。


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