合縁奇縁

人と人との交わりには不思議なものがあります。
気心の合う人と合わない人があって、気の合う人とは弾む話や楽しいひと時を過ごせるのですが、その反対に気の合わない人とは顔を見るのも近くにいることさえ我慢ならないのが世の常です。
これは一つの縁によるものです。これを『合縁奇縁（あいえんきえん）』と云います。
私たちは、過去世に於いてつくった「因（いん）」（原因）と現世の「縁（えん）」によって「来世（らいせ）」に「結果（けっか）」をもたらすこととなるのです。過去世に悪業を積めば来世に悪い報いを受ける事となり、その反対に、善業を積めば善き報いを受けると云われます。ですから、よくこの世でせいぜい善根を積んでおけと云われるわけです。
今の境遇は前世の「因」によって現れている結果なのです。偶然ではなく必然なのです。気の合わない人との出会いは過去世の結果によるもので、それを良き縁に変える事（心の受け止め方如何）で善き未来を切り開くことができると思います。
人と人との出会いは不思議なものです。縁は異なもの味なものと云います。この縁を生かすも殺すも自分次第なのです。