二枚舌

今の子供に通用するか分かりませんが、私の子供の頃「嘘を吐いたら閻魔さんに舌を抜かれるよ」と、よく言われたものです。嘘を吐いたらその嘘を隠す為に又次の嘘を、その嘘を隠す為に又嘘を、と、最後はどうにもならなくなって大変なことになります。（要注意）子供の頃、つい嘘を吐きかけて、慌てて手で口をふさいだり、ごまかしたりした事はありませんか。（閻魔さまには会いたくない・・・）
二枚舌とは、片側にはこう言い、もう一方にはああ言いと、違う事を言う事、両方を惑わすことを言います。一般的には嘘を言う事と理解されているようです。この二枚舌とは、仏教の『十悪』の教えの一つです。十悪とは「殺生（せっしょう）」「偸盗（ちゅうとう）」「邪婬（じゃいん）」「妄語（もうご）」「両舌（りょうぜつ）」「悪口（あっく）」「綺語（きご）」「貪欲（とんよく）」「瞋恚（しんに）」「愚痴（ぐち）」の十ヶを云います。この内の「両舌」（離間語・両者に違う事っを云って離反させる、仲たがいさせるの意）の事を言います。