住職のブログ

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2012年 11月 30日 (金)

聞くは一時の恥・・・


先日のお会式でお話しいたしました法話です。
あの有名な『東海道中膝栗毛』の主人公の弥次さん「弥次郎兵衛」と北さん「北八」の東海道珍道中の一場面のお話で、小田原の宿での出来事です。
宿屋のついた二人、仲居さんの案内でお風呂へ、ところがこのお風呂に先に入った弥次さん、今までに見たことがない「五右衛門風呂」風呂の中に板が浮いてあるのを蓋と勘違いして、それをのけては入って風呂の底に足がついた途端「熱っっ!」と鉄板の熱さに慌てて飛び出す。「これは裸足のままで入れたものではない!!」と近くを見回す、便所の入口にある下駄に気が付きそれを履いてお風呂へと、とてもご機嫌に鼻歌を歌っているところに北さんが「どうだ」と声を懸けに来た。「もう少しだ」と返事をし、しばらくして風呂を出るにチョとしたいたずら心、下駄を隠して部屋に戻り北さんに「いい湯だった!」と声をかける。それならと大急ぎでお風呂場へ、裸になってそのまま飛び込んだからさー大変!!。大声を出しているところに弥次さんが「なにを騒いでいるのか」とのぞく、北さんが「どうやってお風呂に入ったのか!?何かいい方法でもあるのか?」と聞くと弥次さん「普通に片足から順番に入ればいいのさ。初めのうちは熱いが辛抱しているとそのうちだんだん楽になるから。さっきまで俺が入っていたんだから!」と。北さん「そんなことを云ってもとても熱くてそのまま入ったら足が大火傷してしまう!」と「まあ辛抱して入ってみな」と云いながら風呂場を笑いをこらえながら出て行った弥次さん、さて北さんは・・・ (つづく)


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