2010年 11月 19日 (金)
方便
方便とは、正式には「方法便用」の略で、「真実に到る巧妙な手段の事です。」サンスクリット語の「ウパーヤ」の訳で、「近づく」「到達する」と云う意味で、仏教では、主として悟りへ導く為の行いの事を云います。仏や菩薩が衆生を救うために相手に応じて、教えを無理に押しつけることなく、巧みな手段を用いて導いてくれることです。特に法華経の『方便品』の教えは有名です。
「ウソも方便」と云うことわざがあります。これは、ウソとは悪い事に間違いありませんが、物事をうまく運ぶためにに必要な時、人を導くにあたり、その人の素質や性格、場所などにより適切な手段や方法をとることによって、よりよい結果を導く為に使われる事です。ですから、方便イコールうそではありませんので、くれぐれもご注意ください。(参・くらしの仏教豆辞典より)
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