住職のブログ

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2017年 6月 26日 (月)

転禍為福(てんか いふく)


漢字四文字で書くとなんともとっつきにくいところもあります。簡単に言いますと「マイナスをプラスに持っていく」と云う事です。
私が思うに、類義語としては、「人間万事塞翁が馬」「雨降って地固まる」「ケガの功名」などたくさんあると思います。
『禍(災い)を転じて福となす』の事です。
自分にとって、思いもよらぬ事が起きて途方にくれてしまい、二進も三進(にっちも・さっちも)も行かなくなってしまい、落ち込んでしまう事です。考え方によってはこれは試練でもあり、大きな発展の為の壁であることが、世に名前を残した方々に実例としてあり、わざわい(失敗)から生まれた成功(宝物)と思います。
雪の降っている日、坂道で雪を丸めて転がすと、大きな雪だるまになります。それと同じで、マイナス思考の考えで進むと良い方向には絶対に進みません。この禍(災い)を、見る見方や受け止め方を、プラス思考に見ること、考えることで大きな良き結果に導いてくれるものと思います。
父は、太平洋戦争の出征の時、村の式典に主席せず(何か考えがあったのか?)、村中の非難を浴び入隊し、訓練中にサーベル(銃剣)が野砲の車輪に挟まり巻き込まれ下敷きになり、入院(絶対安静)になったそうです。そのころ父の所属部隊は南方へと・・・、所属していた部隊の多くの方が戦死されました。村内では「式典に出ないから大怪我をしたのだ」と噂もあったそうですが、この大怪我がなければ、今の私をはじめ、家族はいません。父はその後、お盆等には、戦死者の方々の供養を欠かさずしていました。もちろん、今は私が引き継いで供養させていただいております。


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