住職のブログ

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2013年 12月 24日 (火)

牛に引かれて善光寺参り


先日のブログに「息子に引かれて・・・」と書きました。これを引用したことわざが『牛に引かれて善光寺参り』です。
この話は昔、善光寺近く無信心で強欲なお婆さんが住んでいました。
ある日、干していた布を何処からともなく現れた牛が、その布を角にひっかけ逃げて行った。それを見たお婆さんが何処までも牛を追いかけ、ついに牛は善光寺の本堂に逃げ込見ました。後を追うように本堂に入ったお婆さん、本堂には牛の姿はなく、すでに夕方、あたりは暗くなっていたのですが、本堂の仏像が昼間の如く輝いていたそうです。お婆さんは、心を入れ替えその夜は本堂で手を合わせ一夜を明かしました。すでに牛が持って行った布のことも忘れ、家に帰ったそうです。
後日、近くの観音堂を訪ねると、そのお堂の観音様にその布がまかれてあり、あの牛は、観音様の化身であったのではと、お婆さんは一層の信心をはじめたそうです。
『牛にひかれて・・・』この言葉は『思いがけない事で、また、自身の発意でなく他のことに誘われて偶然によい方向に導かれる』(日本国語大辞典)ことを云う、それを縁に善き結果をだすこと。『袖擦り合うも多少の縁』『縁は異なもの不思議なもの』など、私たちの回りには、私たちをより良き方に導いてくれる物が多くあります。それをいかにキャッチするかが人生を大きく左右する事も・・・。


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