2013年 6月 21日 (金)
祇園精舎
平家物語の下りに有名な一節「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす・・・」があります。
この『祇園精舎』とは、昔インドに巨万の財をなし、生活に困った多くの人々に衣食などを施された『スダータ』と云う人がいました。人は彼のことを『給弧独(きっこどく)長者』と称えていました。そして彼は、お釈迦様に深く帰依されていたそうです。
ある時、お釈迦様に寺院を寄付しようと『祇陀太子(ぎだたいし)』の広大な土地を求めました。その時、太子が「この土地が欲しければ、土地全体に金貨を敷き詰めたら譲ろう」と云ったそうです。
長者は、土地に金貨を敷き詰めはじめ、その姿に太子は驚き、お釈迦様に対する長者の熱意に打たれ、自らも樹木を寄付されたそうです。
この事から、お釈迦様は寄付されたこの場所を『祇樹給孤独園精舎(ぎじゅきっこどくおんしょうじゃ)』と名付け、略して『祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)』と云われるようになったそうです。
お釈迦様はこの場所で多くの説法され、今日の仏教の教えを説かれたそうです。(参考・仏教いわく因縁故事来歴辞典)
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