住職のブログ

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2011年 9月 2日 (金)

湯灌(ゆかん)


湯灌(ゆかん)とは、亡くなられた方を温湯で洗い清める葬儀の儀礼です。昔は、家族の手で、ぬるま湯を入れたタライに死体を入れて洗ったことからこの名前がついたと云われています。また、このぬるま湯を「逆(さか)さ湯」と言って、まず、タライに水を入れ、それにお湯を入れてて作ります。子供の頃、器に水を入れそれにお湯を入れてひどく怒られたことがあり、その時に初めて「逆さ湯」を知りました。
近年は病院で亡くなることが多く、病院でアルコールか、熱湯で体をきれいに拭き清めていただけるので、家族の手で湯灌をすることはほとんどなく、儀式的な形となっています。
私達は、この世に生まれた時「産湯」につかります。そして、人生の最後に湯灌をします。ともに、湯につかることを考えると、せめて儀式的になったにせよ、故人を偲び、故人と自分の縁に感謝して湯灌をしてあげたいと思います。私も、できるだけその場に立ち会い湯灌・納棺に心を込めてお経をあげさせていただいています。


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