2014年 11月 18日 (火)
三途の川
三途の川には諸説があるようです。
この世とあの世の境に流れている川で、人が亡くなって初七日にこの川を渡ると云われています。この時にこの川を渡る渡し賃が六文と云われ、葬儀に先立ち、亡き人を棺に納めた時に六文銭を共に納める(持たせる)と云う習慣が今でも残っています。
この三途の川は、亡き人の生前(生きていた時)の色々なおこない(善行・悪行)によって渡る場所が違うとも云われます。善行の人は金・銀・瑠璃・瑪瑙などの財宝で作られし橋や船で渡るとも、また、悪行の度合いによって、軽度の人は流れの穏やかな浅い瀬を、中度の人は深く流れの急な瀬を、悪業の人は背丈のとどかない深い激流の瀬を渡る、とも云われています。
また、悪業の人の行くべき三つの道(途・みち)をあらわし、地獄道は、火責めや火で焼かれるため火途(かず)と云われ、餓鬼道は、刀・槍で切り突かれるから刀途(とうず)と云われ、畜生道は、共に食い合うから血途(ちどう)とも云われます。この三つの途に行く為に渡る川と云う意味から、三途の川とも三瀬川・葬頭川とも云われるそうです。
この世での善行・善根功徳を多く積んだ人ほど安心して、この川を渡ることができると云われている訳です。この世でつくった富や財産は何一つ一銭も持って行けないと云われる由縁はここにあるのです。
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